認知症患者の生活

認知症と診断され、何らかの症状が現れてきた場合は、どのようなケアが必要なのでしょうか。在宅のまま家族がケアするか、介護施設などに入所するべきかの選択方法や、それぞれの場合の日常、かかる費用などについて解説します。

在宅でケアするか、施設に入所するかの選択

最近は、ピンピンコロリ寺などが話題を集め、ボケたらすべてが終わりのように思われがちですが、認知症と診断されたからと言って、すぐに老人介護施設への入所を考える必要はありません。着替えや入浴などの身の回りのことが自分でできる、または少しの介助で行えるようなら、それまでの生活の延長線上で、自宅でのケアを中心に考えるのが理想でしょう。

若くて健康なときと比べると、少し工夫や気遣いが必要となってきますが、在宅でも十分に介護は可能です。介護保険を利用して、訪問介護やデイサービスなどの介護サービスをほどよく利用するのも、賢い方法です。

ただし、症状が重くなり、身の回りのことが自分でまったくできなくなったり、ご家族の負担が大きくなってきた場合には、身内だけで対処しようとせずに、老人ホームやグループホームなどへ入所してケアを受ける方法を検討します。介護施設は、症状の度合いや目的などによって、いくつかの種類がありますから、患者さんに合ったものを選ぶことになります。

在宅介護の場合の日常生活

認知症患者の生活のイラスト

認知症ケアの基本は、ご家族による在宅介護です。食事や排せつ、着替えなどが自分でできるようなら近くで見守り、必要なときだけ介助します。

しかし、認知症が進んでくると、記憶障害だけではなく、徘徊、物を盗まれる妄想、ゴミの収集癖などの様々な問題行動が出てくることがあります。これらの症状は、単に体調が悪かったり身体が動かなかったりするのとは違って、ケアする家族の精神的な負担も大きくなるので、介護者がいかにストレスを溜めずに過ごせるかということにも、十分に気を配る必要があります。例えば、認知症の方の生活リズムや認識に合わせた介助と会話、環境を整えることなど、細かな工夫が必要です。

そのほかの対処方法として、認知症の方を一時的に預かってもらうショートステイや、通所するデイケア、訪問介護などを利用して、プロのサポートを受ける方法があります。これらの介護サービスは、一時的に患者さんと離れて介護者がリフレッシュできること、プロのケア方法や接し方を見て習得できる点など、メリットが大きいと言われています。入浴の介護は、特に、訪問介護やデイサービスを利用する方が多いようです。

介護サービスを利用するには、まずは市区町村に介護保険を申請し、要支援または要介護の認定を受けましょう。認定されれば、利用料金の1割の金額でサービスを受けることができます。要支援の段階によって利用できるサービスの単位が変わってきますが、料金は1割負担が基本です。

例えば、3~5時間以内のデイケアサービスを利用する場合は、施設利用料が1割負担で1回約500円前後、プラス昼食代がかかっても1日1000円前後で利用できる施設がほとんどです。在宅介護の方の多くは、これらのデイケアサービスや訪問介護を週に2~3回利用しているそうです。

施設入所した場合の日常生活

認知症患者の生活のイラスト

入浴だけでなく、食事や排せつなど生活全般に介助が必要となってきた場合には、介護施設への入所を検討することもあるでしょう。寝たきりとなった場合も同様です。

認知症の方が入居できる介護施設はいくつかありますので、それらについて特徴、メリット、デメリット、利用料金などをまとめてご紹介します。

特別養護老人ホーム

自宅での介護が困難な要介護4または5の方が中心。数人の相部屋に滞在し、日常生活の介護やリハビリ、レクリエーションなどが受けられます。社会福祉法人や地方自治体が運営している施設なので、利用料金が比較的安いのがメリットです。

ただし、入所希望者が多くてなかなか入所できないのがデメリット。基本は要介護の方なら誰でも受け入れる決まりになっていますが、実際は待機者が多く、介護度が重い人でないと入所が難しいと言われています。

1ヶ月の利用料金の目安は、月額6万円から15万円前後のところが多いようです。

介護老人保健施設

在宅復帰を目指して介護やリハビリなどの医療サービスを受けられます。病気やケガなどで入院した後に入所する場合が多いようです。重度でも入所できますが、基本的には入所期間が3ヶ月までと決められています。

1ヶ月の利用料金の目安は、10万円から15万円前後のようです。

グループホーム

軽度の認知症の方だけが入所して共同生活を行う施設です。小規模な施設や住宅を改造した施設で、10人未満の少人数のグループで一緒に生活します。基本的には寝たきりや重介護者は入所できません。普段使っていた愛用の品を持ち込んで自宅のように生活できますし、一人暮らしの不安が無くなる、人とかかわることで認知症の進行を予防できる、というメリットがあります。

ただし、住民票のある地域の施設にしか入居できないという問題や、共同生活に馴染めない方は入居が難しいというデメリットもあります。

1ヶ月の利用料金の目安は、15万円前後と言われています。

有料老人ホーム

施設によって条件は異なりますが、軽度から重度の方まで、認知症の方を幅広く受け入れてくれる施設が多いのが特徴です。食事や入浴、排せつなど日常生活のすべての介護、医療ケア、リハビリなどを受けられます。認知症のケアが充実している施設も多いですし、終身介護を保証してくれます。個室の場合が多く、プライバシーも守られます。

もちろん健常な方でも入所が可能で、認知症を予防するためのレクリエーションなどが盛んな施設もあります

1ヶ月の利用料金は、施設によって15万円前後から40万円前後と様々です。入居金に数百万円~数千万円が必要な豪華施設もあります。

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