認知症の兆候と症状

「認知症になりたくない!」と思っていても、身近な方やご自身にその兆候があらわれているかもしれません。認知症を予防するための予備知識として、症状の特徴や兆候などをまとめてみました。

認知症には種類があるのをご存知ですか?

認知症の兆候と症状のイラスト

認知症と言っても、発症する原因によっていくつかの種類に分けられます。

脳の血管に何らかの障害が起こることによって血流が阻害され、脳の機能低下が起こるものが脳血管性認知症。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などが起こった後に現れる症状です。

一方、最近とても増えているのがアルツハイマー型認知症です。60歳以上の老年期に発症することが多く、神経細胞に障害が起こることが直接の原因です。脳、特に記憶を司る海馬という部分が委縮して、記憶障害や注意障害、空間認知や問題解決能力にも障害が出ます。重症になると、着替えや排せつ、摂食などにも介助が必要となり、意思の疎通が難しくなることもあります。
現在の認知症患者の中で最も多いとされているのが、アルツハイマー型と脳血管障害を併発しているタイプで、次いでアルツハイマー型、脳血管性認知症、となっています。

レビー小体型認知症という種類の認知症もあります。タンパク質の一種である「レビー小体」と呼ばれる物質が脳にたまることにより、脳が委縮してしまうタイプの認知症です。日常の動作が緩慢になる・歩行が困難になるなど、パーキンソン病に似た症状が見られます。運動障害により転倒し、大きな怪我につながるおそれもあるため注意が必要です。人や動物などの、鮮明な映像をともなう幻覚が見られたり、それに合わせて明確な幻聴が聞こえたりすることもあります。睡眠時には、夢に合わせて体を動かすなどといった症状も見られます。

前頭側頭型認知症(ピック病)は、初老期に発症する原因不明の認知症です。原因が分からないため、症状を遅らせる薬なども開発されていません。主な症状としては、性格の変化。物事を柔軟に考えたりすることができなくなったり、反社会的な発想・発言・行動などが見られるようになったりします。また、毎日同じ行動をとらなければ機嫌が悪くなる、といった症状も見られます。

正常圧水頭症も初老期に見られる認知症の一つに数えられることがあります。歩行障害、失禁、認知障害を代表的な症状とします。あらゆるものに対する意欲の低下が見られ、そのため自発的な行動が少なくなります。また注意力も低下すると言われます。なお、このタイプの認知症は治療することで症状の改善が可能です。早期発見・早期治療が大切です。

認知症と物忘れの違いって?

ほとんどの方が経験するであろう“物忘れ”。

街で会った人の名前が思い出せなかったり、片付けようと思っていた用事、日にちや時間などをふっとした時に忘れてしまうことは、多くの方が日常で経験することでしょう。歳と共にこのような「物忘れが多くなったな…」と感じることは、認知症と関連しているのでしょうか。

“認知症”と“物忘れ”の違いは、記憶した物事の一部分だけが欠けるか、体験したこと全部が抜け落ちてしまうかの違いにあります。老化が原因で起こる物忘れは、数字や人名など、記憶の一部分だけがポッと欠けてしまうもの。ちょっとしたヒントがあれば思い出せることが多いですし、自分自身で物忘れを自覚しているのも特徴です。

しかし認知症による記憶の欠落は、その体験が丸ごと抜け落ちて、忘れたことを自覚できません。例えば、人の名前を思い出せないだけではなく、その人と知り合いだったことを覚えていないのです。

ですから、物忘れが多くなったと感じるだけでは、認知症との関連を疑う必要はありません。

「認知症かな?」と疑うべき兆候とは

では、認知症を疑うべき兆候とは、どのようなものなのでしょうか?

おもにアルツハイマー型の認知症の場合は、昔の出来事や今起こった事などに関する記憶については問題ないのですが、数分~数十分前の出来事などの近時記憶が欠落することが多いと言われています。例えば、数十分前に食べた食事の内容や、数分前にかかってきた電話の相手など、「ほんのちょっと前の出来事を思い出せない…」というときは注意が必要です。

以下に、認知症を患っている方のご家族が、最初に「あれ?」と感じたことをまとめてみました。ご自身やご家族に当てはまることがあったら、認知症の予防について考え始める時かもしれません。

認知症のおもな兆候

認知症の兆候と症状のイラスト

・何回も同じ発言をしたり、同じことを聞いたりする
・モノの置き忘れ・しまい忘れが多くなる
・日頃の習慣をしなくなった
・好きなことや趣味などに興味がなくなった
・時間や場所の感覚がなくなってきた
・よく知っているはずの物の名前がでてこない
・誰かに攻撃される・物を盗まれるという妄想がある
・身だしなみに気をつかわなくなった
・怒ったりイライラしたりすることが増えた
・ぼーっとしている時間が多くなった

あなたは大丈夫?認知症診断テスト

年齢を重ね、少しでも物忘れの自覚が出てくると、自分も認知症になっていないか気になりますよね。そこで、簡単に認知症診断ができるテストを紹介します。
あくまで簡単なものですので、参考程度にとどめておき、気になる部分があれば医師の診断を受けましょう。

今から10の質問をします。当てはまるものがいくつあるか、数えてみてください。

(1)今日が何年何月何日か分からない

(2)自分の年齢が分からない

(3)料理や掃除、洗濯など、以前はできていたことができなくなった

(4)よく見知っているはずの道で迷うことがある

(5)簡単な計算を間違える

(6)以前にやったことを忘れ、もう一度同じことを繰り返してしまう

(7)知っている人や物の名前がすぐに出てこない

(8)怒ったりイライラしたりすることが増えた

(9)身だしなみを整えたり、お風呂で体を洗ったりすることが億劫だ

(10)趣味や好きなことに対する関心が減った

いかがでしたか?
1つでも当てはまった場合、認知症の疑いがあります。
3つ以上当てはまった場合は要注意です。
5つ以上当てはまったという人は、今すぐ専門医に診断してもらうことをおすすめします。

認知症は早期発見・早期治療が大切な病気ですから、少しでも不安に感じた場合には、早めに医療機関を受診しましょう。

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